白ダミーの確認方法|色校正前に決める形状・商品操作・組み立て
白ダミーでは何を確認すればよいのでしょうか。まず決めたいのは、棚に収まり、商品を扱え、予定する人が組み立てられる形になっているかです。色や仕上がりの感想を先に集めず、試作で再現できている条件と未確認の条件を分けると、色校正へ進める判断が具体的になります。
白ダミーとは、印刷前に形状と使い方を確かめる試作品
白ダミーとは、主に印刷を入れる前の立体形状を再現し、寸法や商品の収まり、組み立て方などを確認する試作品です。ホワイトダミーとも呼ばれます。ただし、白い外観であれば量産時と同じ材料・厚み・接合方法というわけではありません。
リバティープロの制作工程では、ホワイトダミー制作と梱包発送テスト、その段階での仮見積もりによる予算擦り合わせを案内しています。続く色校正では最終カラーダミーを作成します。この公開工程を踏まえ、以下は発注担当者が確認を整理するための提案です。全案件共通の試験規格を説明するものではありません。
本記事では、印刷前に決める構造と動作に絞ります。

見る前に、量産仕様との違いを聞く
白ダミーを受け取ったら、試作番号、図面の版、使用材料、仮の加工を確認します。「今回は寸法だけを見る」「接合部は量産と違う」といった前提を、同席者が読める場所に残してください。仮止めの弱さを量産品の耐久性と取り違えたり、代用材料の表面を完成品の質感と評価したりするのを防ぐためです。
確認したいこと | 白ダミーでの見方 | 残すべき条件 |
棚への収まり | 設置寸法と周辺との干渉 | 実棚を再現できた範囲 |
商品の出し入れ | 現物を載せて動かす | 代用品なら重さ・寸法の差 |
組み立て | 出荷状態から手順を試す | 仮接合と量産加工の違い |
色・反射・質感 | この段階で決められるかを確認 | 後の校正や加工見本で見る範囲 |
空欄は合格ではなく、未確認です。完成イメージをつかむためにカラー画像を併用しても、その画像で実物の印刷色まで承認したことにはしません。
棚に置く確認と、商品を動かす確認を分ける
まずは商品を置く場所が成立するか
幅・奥行・高さに加え、値札レール、上段棚、隣接什器、棚手前の出っ張りを確認します。カウンター什器の公式解説でも、本体寸法だけでなく前垂れの有無を売場に照らして検証する視点を示しています。机には置けても、前垂れで値札が隠れるなら棚との関係は未解決です。
棚条件に幅がある場合は、平均的な一店舗だけで済ませず、設置が難しい条件を選んで確認します。すべての店舗を再現できなければ、適用できる寸法条件と、個別確認が必要な店舗を分けます。
次に手を入れ、取り、戻す
販売用の商品とテスターを分け、実際の陳列予定数を載せます。全数が入った状態だけでなく、前列が減った状態や補充時も確認してください。
例えば、中央のボトルを取る際に隣の箱が動いたとします。これは説明用の仮例です。隙間を広げる案なら、外形を広げるのか、陳列数を減らすのか、仕切りを変更するのかまで比較します。「取りやすくなった」で終えず、棚幅と商品数の条件が守られるかを確かめます。
組み立ては、完成品を渡す前から見る
設計を知っている担当者は、説明書に書かれていない向きを自然に補います。予定する説明資料だけを使い、初めて触る人がどこで迷うかを観察すると、修正点が見つかります。安全上の注意は先に伝え、無理な力が必要になったら中止してください。
確認は、店舗が受け取る出荷状態から始めます。手渡しされた本体では問題がなくても、梱包材の間に小部品が埋もれることがあります。倉庫で組む範囲と店舗で組む範囲が違う場合は、引き渡し状態を分けます。
記録には完成時間だけでなく、部品を探した箇所、向きを入れ替えた箇所、手順を戻した箇所を残します。「難しい」という感想より「底板を入れると背面の差し込み口が見えない」という記録の方が、構造と説明のどちらを変えるか判断できます。

打ち合わせの結論を、変更と未確認に分ける
最後に指摘を、設置・使用に支障があるもの、改善を検討するもの、見た目の好みに分けます。採用する修正には理由と再確認方法を、採用しない修正には判断理由を記録します。誰も発言しなくなったことを承認の条件にしないでください。
構造を変えると、材料の面付け、部品数、梱包寸法、作業内容にも影響する場合があります。予算との擦り合わせでは、何を削るかだけでなく、守る機能を明確にすることが重要です。「確認できた仕様」「残件」「次に見る見本」が揃えば、次の試作依頼を迷わず出せます。
よくある質問
白ダミーで色まで確認できますか?
印刷のない試作では、完成品の色や表面加工後の反射は判断できません。色の方向を画像で共有することと、実物の色校正を承認することを分けます。
商品現物がまだない場合も白ダミーを作れますか?
寸法などを仮置きして形状を検討できますが、代用品との違いを記録します。重さや持ち方を再現できない場合は、現物入手後の操作確認を残してください。
確認会の前に何を用意すればよいですか?
棚寸法と周辺写真、商品・テスター、予定陳列数、試作で解決したい疑問を用意します。試作が再現している材料・加工の範囲も制作担当者へ確認します。
白ダミーを次の判断につなげる

白ダミーの確認は、色の感想より設置と使い方から始めましょう。棚条件と商品情報、今回解決したい疑問を添えて、試作の範囲をご相談いただくと検討を進めやすくなります。 リバティープロの公式サイト内お問い合わせフォームからご相談ください。
専門家プロフィール
株式会社リバティープロ 代表取締役 福森 眞二
ドラッグストア勤務10年、化粧品会社での営業5年、印刷会社でのSPツール制作を経験し、2011年に株式会社リバティープロを創業。化粧品の店頭販促什器を中心に、ドラッグストア、バラエティーショップ、百貨店などの売場を想定した企画・デザイン・製造に携わる。
購入者の選び方、売場環境、競合商品、テスターの使いやすさ、陳列・補充のしやすさを踏まえ、ブランドの世界観を店頭で伝える販促づくりに取り組んでいる。水滴や氷の表現など、視覚・感覚に働きかける演出も手がける。




